ギンガムチェックのワンピース
夏になると、いつも着ている洋服がある。
それは中学2年生の時に母親に買ってもらったギンガムチェックのワンピース。
所々、ゴムがシャーリングのようにミシンで裏から縫ってあるので、シンプルなAラインがぐちゃぐちゃな形になっていて、なんて表現したらいいんだろう。
そう、まあ、変な形なんだけど私にとってもしっくりきて、もうずっとずっと着ている。
もともとブランドネームはついていなくて、お洗濯タグは既に色があせていて「きっとコットン100%だろう」って信じて毎年なんやかんやで洗濯をしながらここまでこぎつけている。
気がつけばもう20年以上のお付き合いで。
中学3年生の時には、これを着て真っ赤なサングラスの大きなトンボめがねをして、ランドセルをカバンがわりに背負った状態で(当時これが一番かっこいいと信じていた)清里高原に近所の家族と旅行に行った写真が残っている。
家族同士のグループ旅行なのに、この状態の私を止めなかった父母に今では感謝してる。
今は、もう少しちゃんと今の自分とのコーディネートができるようになってるのだけど、いつもこの洋服は衣替えの時に、出されて、しまわれて、を繰り返しながらもう20年以上。
もちろん、中学生の時の私の体型とは大幅に変わって、諸々と非常にまずい部分も出てきてるんだけど。
いつもこのワンピースを見ながら「作る洋服はこうありたい」と正されている様な気持ちになる。
流行りだったり、気分だったり、体型、生活様式がそれぞれ人生において変わっていくのが当たり前で、そんな中でも『BANSANらしさのある普遍的なものを』。
と、改めてこのワンピースを着た日に、決意した8月です。